2018年10月17日 - 10月21日開催 World Robot Summit 2018 | 2020年8月・10月開催 World Robot Summit 2020
競技会
World Robot Challenge
WRCでは、4つのカテゴリー(ものづくり、サービス、インフラ・災害対応、ジュニア)で
計9つのチャレンジを実施します。
Industrial
Robotics
Category
ものづくりカテゴリー
「迅速な一品ものづくりを目指して」
このカテゴリーは、様々に変化する生産要求に(究極には一品物の生産要求にさえ)、
迅速かつ無駄なくスリムに対応できるシステムを構築することにより、
未来の生産システムを実現することを目的とします。
- ものづくり産業におけるニーズ:変種変量生産にも迅速かつ柔軟に対応できる生産システム
- 目的:「迅速な一品ものづくり」を目指して - 様々に変化する生産要求に(究極には一品物の製品であっても)教示レス、冶具レスで迅速かつ無駄なくスリムに対応できる全自動のロボット組立システムを構築
- 期待される技術要素:全自動教示、様々な部品(柔軟物を含む)の認識・把持、冶具レス組立
ものづくり競技委員会 委員長
横小路 泰義
神戸大学大学院 工学研究科 教授
1980年代から世界的に急速に普及した産業用ロボットは、ものづくりの分野で大きな役割を果たしてきました。しかし「繰り返しは正確だが融通が利かない」これまでの産業用ロボットは、大量生産時代には効率的でしたが、昨今の多品種少量生産の要求に応えることが難しくなってきました。特に組み立て作業は、パーツフィーダーや冶具などの周辺機器の準備に手間がかかり、精密なはめ合わせには注意深い教示が必要なため、そもそもロボット化が難しい作業であり、現在でも多くの組立作業が人手に頼っています。ところが、最近は国内外で労働者不足や労働力のコストアップが問題となっており、多品種少量生産にも対応可能なロボットシステムの実現が望まれています。
以上の背景のもと、WRSものづくりカテゴリーでは、与えられた製品情報からすぐさま動作手順を自動生成し、柔軟部品を含む様々な部品の認識、把持、組立ができるロボットシステム、究極的には「迅速な一品ものづくり (agile one-off manufacturing)」、すなわち教示レス、冶具レスで段取り替えを素早く行って、 一度限りの製品であっても効率的に組立が可能なロボットシステムを目指し、その性能を競います。
Service
Robotics
Category
サービスカテゴリー
【パートナーロボットチャレンジ】
コンセプトは、人間とロボットが協働できる生活環境を実現することです。
この競技はリアルとバーチャルの2つのチャレンジに分けて実施します。
【フューチャーコンビニエンスストアチャレンジ】
この競技は、ロボット技術により従業員の負担を軽減し、
顧客に新たなサービスを提供する未来の
コンビニエンスストアを実現することを目的とした、世界初の競技です。
- サービス産業におけるニーズ:労働人口の減少と高齢化社会に対応することと店員と高齢者の大きな負担を軽減すること。
- 目的:家事(片付けなど)や店舗における作業(商品陳列、接客など)の分担を示します。
- 期待される技術要素:人間とロボットの協働技術
- 世界初の店舗を舞台とする競技
サービス競技委員会 委員長
岡田 浩之
ロボカップ日本委員会専務理事/玉川大学工学部情報通信工学科教授
人の認知プロセスの発達メカニズムを解明することを目的として、幼児やロボットを使った認知発達ロボティクス研究に取り組んでいます。
乳児の言語獲得からロボットの音声認識システムまで、幅広いテーマに興味があります。乳児の発達研究とロボティクスのような一見無関係な分野をつなぎ、柔軟なインテリジェンスの枠組みを理解し創造することを目指しています。
2008年と2010年にロボカップ世界大会(@ホームリーグ)優勝。
赤ちゃん研究とロボット
一見関係ないこの二つを繋ぐもの
それは、しなやかな知性の仕組み
人にやさしいロボットを創ることは
人を理解する鍵となる
そう信じて研究を続けている
ロボット研究の先に見える人の心
人の心を解き明かしたい
フューチャーコンビニエンスストアチャレンジ
(店舗における各種業務の自動化チャレンジ)
食品など複数種類の商品の品出し・入替、
客や従業員とのインタラクション、トイレの清掃
Disaster
Robotics
Category
インフラ・災害対応カテゴリー
この競技は、インフラ、災害予防・対応の分野での問題解決を図り、
ロボットを使用したプラント災害予防やトンネル災害対応といった、
特別困難な課題を達成することを目的としています。
人々の間でロボットに関連したコンセンサスを構築します。
トンネル災害に対応する世界初の競技です。
- 災害予防と対応におけるニーズ:人間がアクセスできないプラント災害予防とトンネル事故への対応。
- 目的:災害現場における人間では困難なタスクの実行。
- 期待される技術要素:移動・検査・環境認識などの統合技術/現場での実装力/性能評価試験とのリンク
- 世界初のトンネルを舞台とする競技会。
- 人々の間でロボットに関連したコンセンサスを構築。
インフラ・災害対応 競技委員会 委員長
田所 諭
東北大学大学院 情報科学研究科 教授
忘れられないあの日、激しい揺れは私の双肩を鷲掴みにし、四つん這いになることすらできなかった。生きることと死ぬことは紙一重だった。助からなかった命のこと、かろうじて助かった命のこと、助けようとして見殺しにせざるを得なかった命のこと、それが身近な出来事となってしまったあの日。人が幸せな日常を生きていたいと願う、そんなかすかな望みを、ロボティクスは繋いでくれるのか。災害で命を失わないために、安全で安心して暮らせる社会のために、ロボティクスはどんな価値をもたらしてくれるのか。それがこの競技のテーマである。
Junior
Category
ジュニアカテゴリー
この競技は人間とロボットが共生し協働する
未来に貢献できる若い世代を育成します。
- 目的:人材育成
- リアルな環境下でのオープンタスク、チームワーク、開発プロセスを競います。
- スタンダードロボットプラットフォームを活用します。
ジュニア競技委員会 委員長
江口 愛美
ロボカップ国際委員会理事及びジュニア担当副会長 / Bloomfield College・准教授
いつの間にか、パーソナル・コンピュータやスマホが私たちの生活の中で欠かせない存在になっていったように、現在私たちは人間とロボットが共存する世界が始まるちょうど入り口にいます。それは私たちに準備が出来ていようといまいと、確実に起きているのです。World Robot Summit – World Robot Challenge Junior Categoryは世界中の子どもたちに、学校や家にロボットが存在する毎日を想像し、そんなロボットと協力しながら一緒に生活する暮らしを作るというユニークな機会を作り出すことを目的としています。World Robot Summit – World Robot Challenge Junior Categoryはプログラミングやエンジニアリングに興味のあるヤングロボティストの君たちが未来のロボットを作り出し、それを活用することをサポートする活動を続けていきたいと思っています。
掲載のCGパースはイメージです。今後の運用計画の変更等により実際とは異なる場合がございます。